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2013年8月23日 (金)

福島第1「汚染水300トン」の衝撃, 「事故収束はウソ」

前略,田中一郎です。

 

 福島第1原発の汚染水問題について,2013823日付の東京新聞朝刊「こちら特報部」に,「福島第1「汚染水300トン」の衝撃,「事故収束はウソ」」という記事が掲載されました。下記はそれに関する私のコメントです。政府や官僚達,あるいは当事者の東京電力らが,どこまでこの危機的状況を真摯に認識しているかが問題です。何故なら,彼らはこれまでもずっと,こうしたいい加減なことを繰り返してきているからです。

 

*東京新聞福島第一「汚染水300トン」の衝撃 「事故収束はウソ」特報(TOKYO Web)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013082302000157.html

 

*ウィンディーの間にまに日記 福島第一原発事故(906)-原子力規制委、排水弁全開を放置ー

 http://ik8160.blog.ocn.ne.jp/wieblo/2013/08/post_82c7.html

 

 ポイントは次のようなことです。

 

(1)原子力安全保安院の時代に,汚染水タンクの排水弁を全開したいという東京電力の申し出を,原子力安全保安院が愚かにも,よく検討せずに認めてしまっていた。何のための「堰」であり,排水弁が何のためについているのかも考えず,OKを出した。

 

(2)それを新たに発足した原子力「寄生」委員会が放置した。事務局の原子力「寄生」庁は原子力安全保安院の「看板の掛け替え」組織なので,この件についての事情は承知していたが,原子力「寄生」委員会の委員たち5人は,このことを伝えられていなかった可能性もある。がしかし,そんなことはエクスキューズにはならない。原子力「寄生」委員会の責任は重大で,他のことも含め,原子力安全保安院時代の点検状況その他をすべて総レビューする必要が出てきている。要するに,原発・核燃料施設の管理など,いい加減の塊のようなもので,このまま放置し続ければ,今後,次から次へとトラブルや事故が多発して来るだろうということだ。

 

(3)漏れた汚染水の量が300トンなどと報道されているが,これもあやしい。実際はその数十倍,数百倍の可能性もある。おそらく,どれだけ超高濃度の放射能汚染水が漏れて海に流れ出ているのかが全く分からないということだ。他のタンクだって,おそらく「お漏らし」をしているに違いないが,計測メーターさえついていないのだから把握のしようがないのだ。

 

(4)東日本の太平洋側沿岸・沖合で獲れる水産物・魚介類は,益々心配になってきた。特に放射性ストロンチウムが大きな懸念核種だが,これまでほとんど検査されていない。福島県の漁協が試験操業を中止したのは当然だし,漁業者達が烈火のごとく怒っているのもまた当然である。彼ら被害を受けた漁業者に対して,加害者・東京電力や事故責任者・国は万全の対応をする義務がある。

 

(5)ALPSという放射性セシウム以外の約60種類の放射性物質(但し,トリチウムは除去できない)を取除く浄化装置を稼働させ,一定程度,放射性物質を除去した上でタンクに入れておけば,漏れ出した汚染水の放射能の量も,少しは少なかったかもしれない。しかし,ALPSは試験操業中に水漏れを起こしたために,まだ稼働されていない。言ってみれば,比較的量の少ない水漏れに大事をとって,高濃度汚染水の浄化対策をぐずぐずとやっていたら,結果として,その高濃度汚染水が大量にドバーと漏れて海に出てしまったということだ。間抜けを絵にかいたような対応ではないか。

 

(6)東京電力は,福島第1原発事故後の原子炉を冷却した汚染水が,それこそ致死量をはるかに超える危険極まりない高濃度の放射能汚染物である,という認識が乏しいのではないか。だからこそ,汚染水を「簡易型」の寿命5年程度の脆弱なタンクに入れてみたり,汚染水を運ぶのに家庭用の塩化ビニルホース類似の軟弱なものを使ったために,雑草の「とげ」で穴があいて汚染水漏れを起こしたり,あるいはビニルシートを敷いただけの大きな穴に,その猛烈な汚染水を入れて管理しようとしたりと,シロウトの私が見ても首をかしげる「馬鹿丸丸丸丸丸丸丸丸出し」の対処を続けているのだろう。

 

(7)先般も申し上げたように,東京電力は会社存続を最優先し,金のかかる福島第1原発事故後の対策については,外部業者などからの提案をことごとく拒否しているという。また,最も重要な原発事故被害者に対する賠償金・補償金も,原子力損害賠償紛争審査会の指針さえも無視して極度に出し渋り,また,除染費用も支払いを拒否する始末である。

 もはや東京電力に当事者能力はない。もともと無能で怠慢で傲慢で慇懃無礼な連中の集まりだった。最後通牒を東京電力につき付け,直ちに会社更生法適用を申請すべきである。東京電力の解体は,日本と福島の再生の第一歩である。

 

*放射性ストロンチウムをなぜ調べないのか (放射性セシウムの数百倍の危険性を警戒しよう) 原発ゼロ・脱被曝 どうしたらできる?

 http://onndannka.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-c8f4.html

 

*放射性ストロンチウムをなぜ調べないのか(その2) 原発ゼロ・脱被曝 どうしたらできる?

 http://onndannka.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-6c34.html

早々

 

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