「フジテレビ騒動」を見て思うこと:日本の大企業の多くは、程度の差はあれ、どこも「フジテレビ」と似たような状態ではないか=かつての高度経済成長時代のイメージを引きずって、大企業に期待することは愚かです
前略,田中一郎です。
(最初に若干のことです)
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1.(昔=軍閥、今=原発)「過って改めざる。これを過ちという。」孔子 - アカデミー・グループ
https://www.academy.co.jp/tips/courage_10_times_may_04/
2.オンライン署名 · 被爆二世に対する援護施策を実現してください· Change.org
https://qr.paps.jp/GiVBH
3.(イベント情報)(チラシ)(2.13)能動的サイバー防御法案を考える市民と超党派議員の勉強会(海渡雄一弁護士)
https://drive.google.com/file/d/1jCUBrP5liRr3VevO76vivYYxN1y8MPnI/view?usp=sharing
4.「自民やくざなら維新は半グレ」安倍批判の佐高信氏、首相や岩屋外相メンバーの湛山議連で - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20250204-UDJXJR2BNRLDNAATYHYSMFDSAY/
(関連)「総裁候補はバカ派」「安倍政権は罪人」揶揄の佐高信氏が講師 岩屋外相率いる超党派議連 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20250204-O4ZJEDMCGRDV3CDE55VJKZMKWI/
5.20250123 UPLAN ストップ・リニア! 訴訟控訴審第4回口頭弁論 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=SBMY-WIld2s
(関連)町田の民家から気泡「安全でない」〜ストップ・リニア!訴訟控訴審第4回口頭弁論 - OurPlanet-TV:特定非営利活動法人
https://www.ourplanet-tv.org/50145/
6.「はぁ…確定申告バカらしい」“アラ還”小泉今日子の言葉はなぜ響く? “芸能界のドン”にもズバリ|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/367351?utm_source=newsletter&utm_medium=email
(消費税などバカバカしくて払ってられるか、ということです。おわかりかな? 野田佳彦「脱憲反民主党」の諸君!:田中一郎)
7.東京新聞「こちら特報部」
(1)京都市が最大1万円に引き上げ…「宿泊税」は都合のいい税金? オーバーツーリズムに悩む各地で採用が進む
https://www.tokyo-np.co.jp/article/383849?utm_source=tokyo_mailmag&utm_medium=email
(2)「在日の金くん」訴訟のポイントは? 3月に判決 原告「差別的言動と示すことが、彼を止める唯一の可能性」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/381960?rct=tokuhou
(3)フジテレビ社員も追及「プライバシーを盾にした隠蔽では」 やり直し会見、相次ぐ怒号とグダグダ答弁
https://www.tokyo-np.co.jp/article/382167?rct=tokuhou
(4)行政の全面キャッシュレス化はアリ? 「老人をばかにしてる」と怒り心頭の現金派も 全国初・埼玉県の言い分は
https://www.tokyo-np.co.jp/article/382368?rct=tokuhou
(5)万博のために「引き抜き人事」まで…ムリにムリ重ねる大阪府政 府職員で増える退職・休業・残業80時間超
https://www.tokyo-np.co.jp/article/381824?rct=tokuhou
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「「フジテレビ騒動」を見て思うこと:日本の大企業の多くは、程度の差はあれ、どこも「フジテレビ」と似たような状態ではないか=かつての高度経済成長時代のイメージを引きずって、大企業に期待することは愚かです」をお送りいたします。今現在、TV/新聞、雑誌やネットなどで大騒ぎのフジテレビ問題を見て、思ったことを書いてみました。ご参考になれば幸いです。
◆フジテレビの断末魔、日枝久の大罪を暴く!(『週刊文春 2025.2.6』)
https://news.yahoo.co.jp/articles/35b2090ea044e950656df07623e3303c80c072bf
◆フジテレビに居座る独裁者「日枝久」の大罪(『週刊新潮 2025.2.6』)
https://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
◆日刊IWJガイド・非会員版 2025.2.5号~No.4447
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/54383#idx-7
(日刊IWJガイドの一部抜粋)
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■【第1弾! フジテレビのX子さんの人権擁護などまったくの偽りの看板だった! やり直し会見で中居正広氏の番組継続を「被害女性のプライバシーや、刺激を与えないよう、心を守るため」と弁明を繰り返したフジテレビに、番組継続は自分を苦しめたとX子さんが抗弁!】「『社屋で加害者と偶然会ったらと思うと怖い』と、フジテレビ上司に伝えた」X子さんは訴えていた!「会見で、フジ役員が個人を特定させる発言や、被害内容をほのめかすなど、私の人権は全然守られてない」と、やり直し記者会見後訴え!(『文春オンライン、2025年1月29日)
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今日では、日本の大企業の多くは、程度の差はあれ、どこも「フジテレビ」と似たような状態ではないかと推察します。かつての高度経済成長時代のイメージを引きずって、大企業に期待することは愚かです。過去を振り返っても、日枝フジテレビのような会社の不祥事が表面化したことはたびたびありました。三越、イトマンと住友銀行、そごう百貨店、ダイエー、西武鉄道・プリンスホテル、巨大ゼネコン各社、東京電力、電通、雪印、東芝、・・・・・すぐに思いつくものも少なくありません。まさにかつての日本の「一流企業」ばかりです。
(企業ではありませんので事情が少し違いますが、日本の大学でも、田中英寿理事長支配下の日本大学や岩本絹子理事長支配下の東京女子医大などのトラブルも表面化し、日本各地の国公立及び私立大学が一部の人間たちによって「私物化」される事態が目に余る状態となって来ています。日本社会はどこもかしこもおかしくなり「全面的機能不全症候群」の様相です。:田中一郎)
バブル崩壊後、日本の大企業のほとんどは、それまでの「ステイクホルダー型」経営に基づき、従業員、仕入先・下請け、関係株主、メイン銀行、メインゼネコンなど、利害を共有する関係者・組織を大切にして会社組織を長期的視野に基づき運営するという大方針を捨て、アメリカ型の資本主義である「株主資本主義」を「猿真似」「ご都合主義のいいとこどり」「市場原理主義アホダラ教」を伴いつつ取り入れていきました。いわば日本経済の成長を支えてきた「日本型経営」を捨てて、株主至上主義と会社の経営陣による私物化をもたらす組織風土に積極的に切り替えて行ったということです。
これ自体が、日本の大企業経営者どもの劣化と堕落の証左でもあるのですが、逆に、この日本型ご都合主義的株主資本主義が、日本企業の長期ビジョン経営をダメにし(目先の決算つじつま合わせに執着し振り回される)、自民党その他のガラクタ政治との癒着を強め(イノベーションや経営努力などによる経済競争で勝ち抜く資本主義ではなく、政治と癒着して特権的利益を濡れ手に粟でむさぼる腐れ資本主義)、企業としての活力までもを喪失させて、没落・衰退の道を歩むことになったのです。
私たちの最大の関心事である従業員については、1995年に当時の日経連(のちに経団連と合併)が提唱した「新時代の日本的経営」にあるように、従業員を長期蓄積能力活用型(ゼネラリスト=経営幹部候補)、高度専門能力活用型(特定分野の資格を持つエキスパート)、雇用柔軟型(短期雇用労働者)の3つの層に区分して、効率的に「使い捨て」しようという方針に切り替わったのです。事実、この新人事方針の導入以降、日本の労働者の実質賃金は横ばい、ないしは右肩下がりとなり、かつて「新中間層」の形成と言われた日本経済・社会の情況は、数十年の間に一変してしまいました。経済格差は今や、「新しい戦前」ならぬ「新しい階級社会」をもたらし始めています。
そんな中での「フジテレビ・日枝騒動」です。私たちは、かつての高度経済成長時代を生き抜いてきた日本経済の大黒柱=大企業群への甘くて淡い幻想を捨てなければいけません。今や日本の大企業群の大半は、かつての栄光を幻影とさせてしまった(見掛け倒しの)「ハリボテ大企業」たちであり、その経営は「植木等氏の歌謡曲並みの人品骨柄のボンクラ達」が牛耳る「私物化組織」であり、それが自民党や維新や公明党に代表される政治と癒着して、何の社会的責任感も持たずに、日本経済の上に君臨しているのです。かつてマルクスが著書『資本論』で描いた「生々しい資本主義」さながらの情勢が生まれています。
私たちがなすべきは、こうした没落していく大企業群への期待などではなく、ましてや大企業への支援や保護や協賛でもなく、大企業や政策当局など経済権力を握る組織群の抜本的な転換を含めて日本をどう変えていくかという、真正面からの日本の「世直し」を検討することです。私はこれを念頭に置いた時、まず真っ先に、日本の政治権力のあり方を変えない限り、この国はもうどうしようもないところに来ていると思っています。
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(関連)日枝氏37年君臨のフジ 異例の統治構造、カメラ追い出した末の窮地:朝日新聞デジタル
https://digital.asahi.com/articles/AST1R0PXBT1RUPQJ009M.html?linkType=article&id=AST1R0PXBT1RUPQJ009M&ref=mor_mail_free_topix2_20250127
(関連)米ファンド、フジHDに日枝久氏の辞任を要求 「たった1人の独裁者」「絶対的に支配」と現体制を痛烈批判(オリコン) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/d2b13ee455ec3f2d61a1a6d4fef9093cae563c98
(関連)なぜ?米ファンドが日枝氏に辞任要求 “物言う株主”がフジ・メディア・HDへ3度目の書簡【#みんなのギモン】(日テレNEWS NNN) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/803a9aac40e53af9de44ea20fe464c132eba652c
(関連)フジサンケイグループ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%B8%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97
<田中一郎コメント>
フジテレビが醜悪ですが、しかし、他のTVキー局も似たようなものではないかと思います。今回の事件で少なくとも経営陣は全て退陣しないと、この会社は生まれ変われないでしょうし、また、幹部職員らも一掃されるべきです。ライブドア事件の時に有名になった日枝久とかいう人物が、このフジテレビに長期間にわたって君臨していたこと自体が異常で、テレビ局という組織の特異さを体現しています。
大昔、私が現役のサラリーマンだったころ、とあるテレビ会社にセールスに行ったことがあります。一言で申し上げると「慇懃無礼」で、わずか10分間程度の面会でしたが、その間、ずっと不愉快でした。二度と来るまい、と思って、その会社を立ち去った記憶があります。確かに「下のもの」がもの言えない雰囲気が強いと思われますが、他方でそれは世代交代を経ながら「順送りの繰り返し」になっていて、私は「上のものも下のものも」同じ穴のムジナを形成していたのではないかと思います。
(関連)露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/366798
日本資本主義、ないしは日本経済の没落の大きな原因の一つに、私は日本の大企業経営者たちの「劣化」「ボンクラ化」があると思っていて、その原因の一つは「人事の縮小再生産」(人間は自分よりも器の少し小さい人間を最も優秀だと感じてしまう傾向があり(逆に、自分よりも器の大きい人間は「異分子」として「身の危険を感じ」て排除してしまう)、このことに自覚的に人事制度を運営しないと(愚かな成果主義などをやっていると)、長期間の経過とともに、その会社や組織は多様性を喪失して右肩下がりで劣化し、活力を失っていきます。多くの日本企業が「日本病」現象(金子勝慶応大学名誉教授)を引き起こし、国際競争力を失って没落しつつあるのは、何も円高だけが原因ではありません。(しかし、日枝フジテレビの週刊誌報道を読んでいますと、もうこんなレベルではなく、適材適所の人事制度なども棚上げされ、人事の「私物化」が深刻化していたということなのかもしれません。企業として、組織として、末期症状です)
(参考)日本病 長期衰退のダイナミクス-金子勝/著 児玉龍彦/著(岩波新書)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033383218&Action_id=121&Sza_id=F3
私の言葉で申し上げると、ちょぼちょぼ市民が織りなす組織の上に立つ人間が、まるで植木等氏の歌謡曲のような文化の中でのし上がり、仲良し・タコツボ連合をつくって会社・組織を私物化し、硬直化して行った、ということだろうと思います。その際、上だけでなく、下もまた、その情けない「タコツボ共同体」の一員として「機能不全」を引き起こしていたと私は思います。
(既に申し上げておりますが、メディアという社会的に重要な機能を持つ組織が、広告スポンサーのカネの力で揺すぶられていることについては、私は問題があると思っています。このカネの力が他のことに使われると、TV放送というメディアが完璧に腐ってしまいます(既に腐っている?)。今後のことを思うと、よろしくない事例をまた1つ、積み上げているように思います)
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<昨今の関連サイト>
(1)フジテレビ騒動で蒸し返される…“早期退職アナ”佐藤里佳さん苦言《役員の好みで採用》が話題|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/367165
(2)「CMがゼロになっても倒産はあり得ない」“フジテレビの首領”日枝久氏が動じぬ背景 不動産資産だけで5200億円を誇るフジ・メディアHDの事業構造(マネーポストWEB) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/e3723e0ad1539e6a87fe9496ad782317d2a1b5e5
(3)フジテレビ問題が小池都政に飛び火! 東京都には数々の「日枝案件」…都議会で追及の的に|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/367000
(4)フジテレビと共倒れ…「スポンサー離れよりずっと深刻」いまテレビの現場で起きている「負のスパイラル」(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/55c898188fb0f56e91287d887cde8b2047cb69fa
(5)<社説>フジ社長ら辞任 解体的出直しが必要だ:東京新聞デジタル
https://www.tokyo-np.co.jp/article/382226?rct=editorial
(6)「まともな会社じゃない」フジ新社長の社員向け謝罪メールが流出、再び露呈したガバガバ情報統制(週刊女性PRIME) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/47ac14775a24c9f164204a752240cdfe0fdadae1
(7)フジテレビのアナウンサーたちが労働組合に加入し始めた 中居正広問題を受けて「弱小労組」が社員に送った”檄文”(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/200ec1510efec2e891648d4ab2273d272637862a
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